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2025-02-25

2月25日(火)ノー・アザー・ランド

京都シネマへ「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」を観に行きました。
どんなにつらくても、これは劇場で観なければと思っていた。

突然ですが「入植」という言葉があまり好きではないです。
好きではないというより、イスラエルによる入植は、むしろ略奪や破壊という言葉で表したほうがふさわしいと思うから。
その冷徹で容赦ない略奪の過程を、淡々と描いている作品でした。

ニュースではガザ地区を中心とした爆撃がよく取り上げられるけど、ヨルダン川西岸地区でも、こうやって粛々と奪われ続けていることはあまり知られていないと思う。当初はニュースになっていたのかもしれないけど、もう略奪が日常になってしまっている。私も現地に行って、パレスチナとイスラエルとを隔てる壁や、なんの趣もないコピー&ペーストされたみたいなイスラエル人の家々を見て、静かに壊されてきた70年以上の歴史を思い知らされた。

あえてだと思うけど、映画の中で宗教や信仰いかんについては描かれていなかった。
水道や電気などのインフラ、家を壊され、命も脅かされ、人間としての尊厳を根こそぎ奪われる。その事実に人種とか宗派とかは関係ないよね…。

観賞後は、怒りと悲しみが心の中で渦まくことになりますが、現地の人々が何を思って、どんな決断を迫られているのか。映画からしか得られないものもあると思います。気になった方はぜひ劇場に足を運んでみてください。
アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞、ノミネート。
アカデミー会員の壁は厚そうだけど、ぜひ受賞してバーセル監督に登壇させてあげてほしい。

話変わりますが、5月の連休中に千葉県は松戸で行われる展覧会「パレスチナ あたたかい家 in 松戸」に参加します。
それに向けて、私のパレスチナ滞在やそれにまつわるフリーペーパーを配布しようと思っていて、目下制作中です。滞在から5年も経ち、もはや遅すぎるのですが…実際に見聞きしたことを伝えることに意味がある、と信じて作っております。また形になったらこちらでもお知らせします。